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二四 イスラエルは、約束の国カアナンに入った


 やがて神さまは、イスラエルの人たちを、美しい豊かな地カアナンに導かれ、ここに住んで暮らすようにしてくださいました。イスラエル人は、こんなに多くのご恩をいただいたにもかかわらず、たびたび、神さまにそむきました。神さまはそのたびに、戦争やそのほかの恐ろしい災難をくだして、人々を罰せられました。そして、時々、人々が改心するように、特別の人をつかわして、神さまのみことばを伝えさせました。神さまからこのような特別な役目をいただいた人を預言者といいます。

  預言者たちは、神さまがイスラエルに約束してくださった救い主のことを知らせました。たとえば預言者ミカは、救い主はユダヤのベトレヘムにお生まれになることを預言しました。預言者イザヤは、「神さまがおいでになって、あなたがたを救ってくださる。その時、目の見えない者の目が開き、耳の聞こえない者の耳が聞こえ、歩けない者は鹿のようにとび、話せない者の舌はとかれる」と言いました。イザヤはまた、救い主のお受けになるおん苦しみについて神さまから示され、「かれ(救い主)は私たちの罪のために傷を負い、私たちの罪のために砕かれる。かれは屠殺場にひいてゆかれる小羊のように口をきかない」と言いました。ダビデ王は救い主にかわって、「かれらは、私の手、私の足をつきおとし、私の骨をみな数えた(ひどい苦しみに会わせたという意味)。かれらは私の着物を奪い、くじびきで私の下着を分けた」と預言しました。

 そのほか、イスラエル人はたびたび預言者を通じて、神さまからいさめられ、せめられましたが、少しも改めなかったり、また、一時改めてもすぐにもとに返ったりしたので、とうとう神さまはかれらを、ローマ人の手に渡されました。ローマ人は、ヘロデという乱暴な王をたててイスラエル人を治めさせました。ヘロデはイスラエル人ではありませんでした。

 イスラエルばかりでなく、まことの神さまを知らないほかの国々の人は、たいてい、ひどい罪にまみれた生活をしていましたので、世界中がたいへんみじめな有様になっていました。ですから、まことの神さまを信じてこのみ教えを守っていた、少しばかりの正しい人たちは、救い主のおいでになるのを心から待ち望んでおり、預言者イザヤのことばをかりて、「天よ、露をふらせてください。雲よ、義人を降ろしてください」と一心に祈っていました。


一 毎年クリスマスの四週間前から、待降節が始まります。待降節中は、旧約時代の人々が救い主を熱心に待ち望んでいたことを思い出して、よく祈ります。

二 聖歌   公教聖歌集   103    みめぐみふらせよ




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